夕凪の街 桜の国


こうの史代さんが描かれた漫画です。平成16年度文化庁メディア芸術祭、漫画部門大賞受賞作品だそうです。
この本の存在を知ったのも、この本を読んだのも、2005年8月6日でした。広島に原爆が落とされてからちょうど60年目。この日にこの本を読んだことに、心が震えます。
昭和30年、広島に原爆が落とされてからちょうど10年後からこの物語は始まります。人々は普通に生活しているように見えます。しかし心の中には、大切な人を失った悲しみ、助けてあげることの出来なかった人たちへの罪の意識、そして自分自身にいつ起こるかわからない体の異変に対する不安・・・それらが渦巻いています。何十年たっても、生きている限りそれらはつきまといます。原爆の悲劇は今も続いています。けれど60年たった現在、若い世代の人たちの中には、正確にその事実を知らない人がたくさんいます。この本を一人でも多くの人に読んでもらい、ささやかな幸せさえもつかむことの出来なかった人たちの無念さを感じてほしいと思います。泣けました。

2005年8月 6日

ゆこりん : 22:55 | コメント (13) | トラックバック (5) | Book


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コメント

はじめまして、mixiからきました。
この作品は、若い人たちにも受け入れやすい作品でした。
後からジーンと読後感がやってくる、そんな感じでした。

投稿者 デミ : 2005年8月 9日 18:42

デミさん、初めまして♪
何気ない日常、平凡に暮らしている人たち。
だけど心の中には、いつまでも消えないつらい記憶や、
将来への不安が・・・。
読んでいてやりきれない思いでした。何年たっても悲劇は
消えない。そのことがずしっと伝わってきて、私も泣けて
きました。

投稿者 ゆこリん : 2005年8月 9日 21:25

今日ぼくも感想をブログに書きましたので、TBさせていただきました。
いやあ、ホントにすごい作品ですね~。何度読んでもそう思います。

投稿者 おおき : 2005年8月 9日 21:41

こんばんは。
読まれたのですねー、良かったでしょう?というより、衝撃でしたよね。ショックで悲しくて切なくて。
罪と不安に揺れ幸せをつかめない主人公。
紛れもなくヒロシマの真実です。
伝えたい本です。

投稿者 よし : 2005年8月 9日 23:38

>おおきさん
おはようございます。
とてもすばらしい本だと思います。平凡な生活さえできずに
亡くなっていった人たちの無念さを思うと心が痛みます。
悲劇は今も続いているんですね。

>よしさん
ヾ(@⌒ー⌒@)ノおはよう
よしさんの記事でこの本の存在を知りました。
本当にありがとうございます。
一度広島に行って、自分自身の目で見て、自分自身の
肌で感じてみたいと思います。原爆の悲劇を・・・。

投稿者 ゆこリん : 2005年8月10日 06:49

こんばんは。
来てください。案内しますよ。
それなりに勉強していますから。
遠慮なく、宿泊からやります。おっしゃって下さい。
ただし、北海道のおりは。

投稿者 よし : 2005年8月10日 21:49

よしさん、ありがとう(TT)
実は今年の夏休みに広島に行く計画を立てて
いたのだけれど、いろいろ事情があって中止に
なってしまいました。残念!!(><)
よしさんは北海道に来る予定、あるのかな~(o^-^o)

投稿者 ゆこリん : 2005年8月10日 22:51

北海道は行きたいですねー。
今まで2回行ったのですけど。
3回目は富良野に前田真三さんの写真館があるので行きたいのです。
ただし、10月にしようかと思っています。
ゆこりんさんは、札幌?富良野?旭川?函館?

投稿者 よし : 2005年8月10日 23:19

よしさん、残念ながらどれもはずれです(TT)
もっと東の方なんです。
富良野には住んでいたことがあります。
息子は富良野で生まれたんですよ♪「北の国から」で
蛍が働いていた病院です♪

投稿者 ゆこリん : 2005年8月10日 23:51

まず、表紙のパステル調の色の美しさに目を惹かれましたが・・・。内容は、悲しいものなのですね。広島のことは、いろいろな作品があるけれど、最近見たビデオ(タイトルは、「父とくらせば」だったかな?)では、宮沢りえ扮する主人公が、生き残った罪悪感に悩む様子が描かれていて、新たな側面から見た思いでした。広島には2年ほど住んでいたのですが、この時期、夕方からぴたっと風が止まる、凪の時間は、ほんとに暑いのですよ。そんなことも、ふと思い出したりして。早速、本屋さんでチェックしてみます。

投稿者 くまま : 2005年8月11日 15:43

くままさん、( ^-^)ノ(* ^-^)ノこんばんわぁ♪
漫画だけれど、深いものがありました。
「ヒロシマ」、この言葉が胸に迫る感じです。
平凡な幸せさえも望めない現実に涙しました。
ぜひ読んでみて下さいね♪
私も一度は訪れたいと思っています。
いや、訪れなければならないと思います。

投稿者 ゆこリん : 2005年8月11日 18:16

こんばんわ。
何度もTBしていただきありがとうございました。
私もさせていただいたんですが、ちょっとダメみたいですね^^;
どうもライブドアは調子悪いです。
すみません・・・。

この作品は本当に考えさせられました。
まだ、終わってないですよね。
といいますか、終わらせてはいけないんですよね。
映画も観てみたいと思いました。

投稿者 苗坊 : 2007年10月21日 22:30

>苗坊さん
こんにちは。
コメントとTBをありがとうございました。
コメント、TBともに制限を厳しくしている
ものだから、「迷惑コメント」「迷惑TB」と
して処理されてしまっていました(^^;
すみません!!ちゃんと引っ張ってきました。
映画、すごく興味があったのですが、原作の
イメージが壊れるんじゃないかと心配で、
結局見ませんでした(^^;

投稿者 ゆこりん Author Profile Page : 2007年10月22日 16:10